測量

●基準点測量

基準点とは、地球上の位置や海面からの高さが正確に測定された三角点や電子基準点等をいい、すべての測量の基礎となるもので、公共測量等に使用されます。

基準点測量は、公共事業等に伴い新たに基準点が必要となった際に、既知点に基づき、新点の位置を定める作業のことで、あらゆる事業を行う際の根幹となる測量です。

したがって非常に高い精度を求められ、衛星を用いたGNSS(汎地球測位航法衛星システム)やトータルステーションを用いて測量を行います。

 
GNSS観測状況
 
基準点測量

●水準測量

水準測量は、主に地点の標高や高低差を求めるための測量です。

レベルと標尺を用いて2点間の高低差を高精度に求める「直接水準測量」と、2点間の高低差をトータルステーション等を用いて角度と距離を観測し、間接的に高低差を求める「間接水準測量」があります。

既知点に基づき、新設の水準点の標高を定める作業です。

 
水準測量

標尺

●現地測量

現地測量は、現地において測量機器を用いて、地形・地物等を測定して、正確な数値地形図データを作成するための測量です。

電子平板を用いることにより、現地の状況をその場で図面化することができ、現場作業や後処理作業を効率良く正確に行うことができます。

 
現地測量

現地測量 

●路線測量

路線測量とは、道路や水路のような幅に比べて延長の長い線形構造物を調査・計画・設計する際に用いられる測量です。

路線測量は、細分すると中心線測量、仮BM設置測量、縦断測量、横断測量などがあります。

【中心線測量】

路線作業計画に基づき、設計条件や地形、地物、高低等からIP点(中間点)を定めて、線形図を作成します。

その線形図を基に、現地にて中心点およびIP点等の主要点を設置するための測量です。

 
中心線測量

【仮BM設置測量】

縦断測量および横断測量に必要な水準点(仮BM)を工事などにより損傷のない場所に設置し、標高を求める測量です。

仮BMの設置は、構造物施工等においてとても重要な点となり、高精度な測量が必要となります。

 
仮BM設置測量

【縦断測量】

中心線測量で設置した中心線上の地形変化点の地盤高および主要な構造物の標高を定め、縦断面図を作成するための測量です。

 
縦断測量

【横断測量】

中心点における中心線の接線に対して直角方向の線上にある地形変化点および地物について、中心点からの距離および地盤高を定め、横断面図を作成するための測量です。

 
横断測量

【用地幅杭設置測量】

取得等に係る用地の範囲を明示するため現地に用地幅杭点を設置するために行う測量です。

 
用地幅杭設置測量

●河川測量

河川測量は、河川の洪水、高潮等による災害防止のための調査及び適正利用、流水の正常な機能等、治水及び利水の総合的な管理、保全のための測量です。

河川の他、海岸、湖沼などの調査及び維持管理のために行います。

 
河川測量